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『銀河鉄道の夜』を読んで
中学1年 A・Tさん
「ほんとうのさいわいとは一体なにか」。この本を読まなければこんな問題を考えることはなかったと思う。
主人公のジョバンニの家庭はとても貧しく、お父さんは音信不通、お母さんは病気で寝ている。ジョバンニは早朝には新聞配達を、夜には活版所で活字ひろいをしていて、家族との団らんや、ゆっくりと休むひまもありません。学校では、友達がいなくてこどくな上にみんなに悪口を言われてとてもつらい思いをしています。生活していくので精一ぱいで、夢や希望も見つけられない状態です。
もしも私が、こんな状況だったら、行方不明のお父さんをうらむだろう。お母さんにひどく当たってしまうかもしれない。でも、ジョバンニはお父さんのことを信じ、お母さんのことを気づかい大切にしている。ジョバンニはとてもしんぼう強くて心の優しい少年だと思いました。
カンパネルラの家庭はとてもめぐまれています。カンパネルラ自身も学校で友達も多く人気もあります。それに、ジョバンニの悪口も言わないし思いやりもある、すばらしい少年です。
ジョバンニはカンパネルラと昔のように仲の良い友達になりたかったんだと思います。夢の中でジョバンニは、大好きなカンパネルラと一緒に旅をすることができて、とてもうれしかったと思います。
カンパネルラは川に落ちたザネリを助けて自分はおぼれ死んでしまったのに「誰だってほんとうにいいことをしたら、いちばん幸なんだねえ。」とジョバンニに言います。私はこんな物の考え方があるのかとおどろいたし、感動しました。友達を救うためなら命を落としても仕方ないという強い信念を感じられました。この言葉はジョバンニに人は何のために生きてどうすれば良いのかを考えさせる。列車の中で不思議な人々と出会い、鳥捕りのために「百年つづけて鳥をとってやってもいい」と思ったり、そう難船の人たちに「ほんとうに気の毒ですまない気」がして「その人のさいわいのためにいったいどうしたらいいのだろう」と悩みます。さそりの話を聞いては「ほんとうにみんなのしあわせのためならぼくのからだなんか百ぺん灼いてもかまわない。」と考える。しかし「けれどもほんとうのさいわいは一体なんだろう。」とまた迷い、「きっとほんとうのさいわいをさがしに行く」と志します。現実の世界でつらい状況にあるジョバンニが何度も迷いながらもこんな決意ができたのは、心から心頼しているカンパネルラがいてくれたからではないでしょうか。
私には家族がいて、学校では友達がいて何不自由なく暮らしています。この日常が当たり前で自分が幸せになることを考えることはあっても人のための幸せは考えつきませんでした。人の役に立ちたいとは思うけれども、具体的には何も出来ていません。
「幸せ」は人それぞれ違うと思います。でも、人を幸せにする方法は相手のことを全力で思いやることだと思いました。人を幸せにするためには自分のためにがんばる以上に努力がいると思います。そのために今の私がすることは、たくさんのことを学び、力をつけて成長することだと思いました。
私はカンパネルラのように自分をぎせいに出来ないだろう。でも、困っている人や、人助けのいる人がいるなら、手をさしのべられる人になりたいと思いました。