2020/03/05

ことばの贈り物 2020/03/05

昨日は中学3年生が、校内の私物を取りに来ていた。近隣で少し事件が発生したため、生徒の安全確保の観点から、生徒たちを一時校内に留め置く指示を出した。そのため、本来三々五々の集まりと解散だったのだが、各クラスで数人が滞留することとなる。久しぶりに旧交を温める微笑ましい場面に出くわした。

「どうですか?どんなことして過ごしていますか?」
「家事をやっています。昼ご飯は兄の担当で、私が晩御飯の担当です。」
「すごいねえ。」

「宿題をやったり、本を読んだりです。」
「『モンテクリスト伯』をお勧め読書にあげたから、また読んでね。」
「はい。」

「卒業式はどうなるのですか?」
「また連絡するけれど、今のところ規模を縮小して短時間での実施を予定しています。中学3年生が新たな歴史を作るべく、合唱の練習をしたり、讃歌を歌ったりということはよく分かっているけれど、その辺りの実現は難しいかな。でも、卒業式は何とかやる方向でいますよ。今後どんな指示が出るかは分からないけれどね。中学3年生の先生方が一番残念な気持ちを持っておられますよ。」

そんなやり取りの中に、得も言えぬもどかしさと切なさを感じた。

午前中の会議では、生徒への「学習支援」「生活指導」に関しての確認がなされた。早急に「ガイドライン」を作成したうえで、学年で生徒の指導に当たる。ある意味での「テレワーク」。テスト問題の解答やオンラインを使った生活習慣の確認から始める予定。長期化に備えての対応を少しずつ進めていく。