2020/04/10

ことばの贈り物 2020/04/10

始業式訓話の最終日である。お付き合い願いたい。
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実は「当たり前」ではなかったと皆さんが感じた場面や現象はありましたか?改めて家族との繋がり、仲間との語らい、学校という学びの場、コンビニや商店街の存在……。すべて、皆さんが「当たり前」だと思って過ごしていたことが、この1か月で劇的に変わりました。人はこれまでの「当たり前」を失ったとき、初めてこれまでの穏やかな日常に「有難い」という気持ちを抱くのではないかと思います。この気持ちを大切にしたいものですね。

我々教員も、目の前に子どもたちがいないというこの特別な現実を受け止めながらも、目の前に子どもたちがいるということが決して「当たり前」のことではなかったのだということに改めて気付かされています。だからこそ、許される範囲で「キミたちと繋がっていたい」、「キミたちと関わり合っていたい」という指導者本来の気持ち「一期一会」への感謝の念。それらが、より一層強くなったのは事実です。生徒が来る日常に「有難い」という気持ちがふつふつと湧き上がってくる。そんな気持ちを多くの先生方が抱かれています。

まずは皆さん自身の健康管理です。不要不急の外出は厳禁です。まだコロナ騒動が終息するまでには、しばらく時間がかかるでしょうが、どうか生徒の皆さん、今失われている日常の「当たり前」に感謝する気持ちと解き放たれた自由な時間を有効に活用する「主体的な学び」の訓練を、この機会に是非とも実行してください。間もなく新たな担任団、学年団から皆さんへのアプローチが始まります。楽しみにしていてください。我々と互いに学び合え、関わり合えるこの機会を「感謝」と共に迎えられることを、切に期待します。

さあ、1学期の始まりです。本年度もよろしくお願いいたします。

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以上である。お付き合い下さってありがとう。明日からは、入学式の式辞をご紹介したい。