2020/07/17

ことばの贈り物 2020/07/17

本日は先週開催した中学1年生のオリエンテーションでのお話のご紹介。5回目となる。お付き合い願いたい。
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第2章における子どもの変貌に親は戸惑います。しかしながら、巣立ちの通過儀礼としてここを回避することは出来ません。子どもたちは、友達やグループとの繋がりを求める「社会的欲求」からさらに、誰かに認められたい、何かで尊敬されたいという「承認欲求」というものが芽生えます。またこの第2章の数年間が最も学力差がつく時期でもあります。
 
さらに次の第3章においては、大学受験という大きな壁が立ちはだかります。現実と理想の狭間の中で葛藤する子どもたち。しかし、壁を乗り越えるには、重力に逆らう活動をしなければなりません。その気付きと行動が「自己実現欲求」として芽生え始めます。後ろを振り返っても仕方がない。持ち時間との勝負の中で、ようやく反抗ではなく自立的態度へと変貌する時間が流れます。
 
これは巣立ちの準備が整った証拠でもあります。こうして30歳くらいまでの間に、就職、結婚、出産といったことを、紆余曲折を経て、子育ての環境に身を置く立場となり、子どもの経済的自立、精神的自立は一応完了するはずです。ようやく親の気持ちが分かるようになるには、まだ15年以上の歳月が必要となります。そのころ親の方は、60歳辺りで新たなステージへと変わっていきます。
 
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本日はここまで。