2020/07/29

ことばの贈り物 2020/07/29

今週27日の月曜日は、学校再開以降初めて中学生も月曜7時間授業を実施した。本校では月曜日は原則としてノークラブの日としており、下校時間に生徒が集中するため、これまでは中学生の下校時間を1時間早めて、部分的分散下校を実施していた。
 
27日は初めての全校生徒の一斉下校。多少の混雑はあったものの、教員も10数人が交通整理に当たったおかげで、無事生徒たちはバスに乗り込むことが出来た。ちょうど生徒たちは期末テストの結果が返ってきている時期で、帰りの話題も専ら試験結果のようである。
 
少し意地悪く
「どうだった?結果は順調だった?」
中学1年生と思しき男子生徒に声を掛けてみる。
「社会は95点だったけど、……」
立ち止まりながら、少年は元気よく答えてくれる。
「ほう!凄いねえ」と、少年の瞳を見つめる。
 
「でも……、……数学が……」
「???数学が?……」と、少しだけ突っ込む校長。
「……数学が……」
「……数学が?……」と、再び突っ込む校長。
「58点でした!ガハハハハ~」
そう言って、点数を言い終えるとすぐさま、満面の笑みを浮かべて階段を勢いよく駆け下りていく少年の後ろ姿。
「お~い、やり直しをしっかりしなさいよ~!」って親心出して声かけようにも、少年はすでに階段下まで降りてしまっている。そして振り返りざまにもう一度満面の笑みを私に投げかけてくれた。
 
夕陽に照らされた屈託のない少年の笑顔が、爽やかな夏風に揺れていた。