2021/02/05

ことばの贈り物 2021/02/05

早速であるが、昨日に続き、私自身の大学の進路実現までのリアルな現実をお話したい。お付き合い願いたい。
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そしてこれらの大学(昨日申し上げたような大学)に大阪在住の受験生が殺到する。「自宅通学」「国公立大学」という条件を望み、そこに多くの受験生が集まる。5倍を超える倍率が普通である。「国公立大学」は一発勝負。

そこがダメならどうする?可能性が極端に低くなった場合どうするの?そこまでの想定が甘い場合、親も子も途端にうろたえてしまう。冷静さを失い、途方に暮れる。周囲にいら立ちをぶつける。共通テストから2次試験出願まで、時間はごくわずか。想定していなければ、冷静になれという方が無理かもしれない。

「自宅通学」で「私立大学」という選択や「下宿通学」で「国公立大学」というように、少し条件をずらして考えるとたくさんの選択の幅が生まれるのだが、共通テストまでに想定していなければ、結局、正しい選択が出来なくなるという勿体ないケースもある。

もちろん、第一志望校に合格するに越したことはないのだが、いろんな想定はするに越したことはない。厳しい現実を直視したくないといっても始まらない。「浪人」という選択もないわけではない。

その辺りの現実的想定を高校1年生の「文系」「理系」選択のうちにしておくべきなのだ。その現実的な世界に対する情報提供も進路指導部ではしっかりしてはいるのだが……。所詮自分事と思えなければ、自分事になった時にしか分からない。でもその時はもう遅い。

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2日間でお送りした。これが進路実現直前のリアルな現実。夢を追うことは大事だけれど、こうした現実問題にどこまで自分事としてミートできるか。多くの高校生に共通するセリフ。「やったら出来るんだけど、今はやっていないだけ」。この自己欺瞞を改めるところから始めねばならないかもしれない。