2022/01/20

ニューノーマル時代における学校教育の在り方 3

本日は連載最終回。ニューノーマル時代の学校教育の在り方をお届けしたい。
------------------------------------------------------------------------

学校現場での学習者のリアルな体験活動が、学校教育の主軸であることに変わりはありません。「環境モティベーション」と言われる学習者同士が刺激し合う学びの場の創出。互いに刺激し合いながら、より高みを目指す集団性は、学習者の成長に欠かせません。対話や語らいといったコミュニケ―ションの場の提供・整備は今後も必要不可欠です。それらをICTを活用して新たに作り出す仕組みづくりは、今後の研究課題です。

次に、先達として求められる指導者の「パッション」と「ホスピタリティ」。人生の先達としての導きはコロナに関係なく、教育の根幹をなすところです。ただし、学習者の知識習得方法に関しては、アクティブな学びの場をデザインすることも求められています。こうした指導者と学習者間のコミュニケーションのあり方にICTの活用余地があります。

さらに、集団活動を通じた「社会性」の涵養。学校行事やクラブ、HR活動を通じて、学習者同士の連帯や協調性を育むこと。こういった体験型の学びは、皮肉なことに、コロナでその機会が奪われたからこそ、重要性がますます意識されました。

さらに、身近な先輩や卒業生の存在も欠かせません。先輩に対する「あこがれ」や「リスペクト」は、伝統が醸し出す大きな財産です。これまで、多くの卒業生の皆様のお世話になっておりますが、今後も卒業生の皆様との協業を、リモート活用しながら加速させたい考えます。

コロナ禍で断絶を余儀なくされたリアルなコミュニケーションの場。ニューノーマルの時代では、これまでのリアルな体験を継承しつつ、新たなデジタル技術との有機的な融合が、学校教育に求められます。

換言すれば、リモートやタブレットを含むICTという優れ物を活用しつつ、学習者のコミュニケーション力とモティベーションの向上を、指導者がより積極的に意図する展開が、ニューノーマルの時代に求められている学校教育の在り方のように思います。

------------------------------------------------------------------------
以上である。