2022/05/30

土曜日の話です

先週末、生徒の送り出しをしている時に、ある高校3年生が声を掛けてくれた。実況風景風にお送りしたい。
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「校長先生、大学の志望校を選ぶ場合、その優先順位はやはり就職実績のある学部選択ですか?」というもの。おっと、これは随分本格的な質問。きっといろんな選択肢の中で迷っているんだろうな。そこで、
 
「まず、志望校選択には2種類あって、学部志向なのか学校志向なのか。学部志向となると、ある程度業種が絞られるけど、自分のやりたいことを選択することになる。でも、学校志向なら、学部はともかく自分の大学生活をどう過ごすのか。キャンパスライフや校風が大切になる。どっちなのかな?」
 
「……」
「僕なんかは、『文学部』の『国文』と決めたから、完全な学部志向で、とにかく興味関心のあるもので進路選択した。入学後、国文がいかに就職できない学部なのかということを知って、ちょっと驚いた。だけど、こうして今生きていられるんだから、それはそれで何とかなるような気もするよ!」
 
「……」
「大切なことは、自分の意思で進路を決めること。その選択は、後から間違いだったってことになるかも知れないけれど、自分で決めたんだからって、諦めもつくよ。とにかく、悩んで、調べて、最後は自分の意思で決める。消去法ではなくてね。」そんな話をした。

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果たして正しいアドバイスだったかどうか、覚束ないけれど、自分の人生を自分で決めることは絶対だな。まあ、人生は思い違いと勘違いの連続だから。人生は、こんなはずではなかった、ばっかりよ!とは言えなかったけれど……。

新緑に彩られる制服が、まばゆいばかりに輝いて見えた。