2022/07/08

自家用車の送迎に関して

本日は定期テストの「一斉採点日」ということで休校である。明日より学校は再開される。先日、保護者の皆様には、自家用車での送迎に関してのお願いを差し上げた。文書はお手元にあるかと思うので、ご確認願いたい。

そもそも、自家用車の送迎は本校においては全面禁止であった。しかしながら2020年のコロナ禍の蔓延に伴い、公共交通機関での通学にご不安を感じられる保護者の皆様がいらっしゃることを想定し、自家用車の送迎を緩和することとした。

コロナ禍当初に比べ、今現在の送迎台数は約2倍。土曜日や雨天ではさらに数を増す。私は「学校は社会に出る前の訓練の場である」という方針を掲げて、学校運営をさせてもらっている。その観点から考えると、生徒は学校に公共交通機関を利用して登下校することが当たり前である。

子どもの主体性の涵養という観点からも、親が子どもを甘やかせて、送迎の労を取る必要があろうか。遅刻しそうであれば、遅刻させればいい。その尻拭いを親が出てきてやること自体、子どもに大きな勘違いをさせてはいまいか?

本校の子どもたちを見ていると、どの子も本当に大切に育てられていると実感する。他校から赴任した先生方も異口同音にそう申している。しかし、勘違いしてはいけない。我が子を大切に育てることと甘やかせることはまったく違う。

転ばぬ先の杖を出し続け、我が子の安定を願う。それをいつまで続けるつもりなのか?子どもが家族の中の「ゲスト」になってはいないか?子どもはあくまでも家族における「スタッフ」の一員に過ぎない。家族はそれぞれが役割を分担し、その相互扶助の中で子どもの社会性は育つ。

親子関係で、親が子どもから嫌われたくない?大人がそんな自信のないことでどうするのか?誠実に、一生懸命生きていいれば、子どもは必ず親を理解してくれる。まずは大人が襟を正そう。ダメなものはダメ。「社会に出る前の訓練の場」として本校を活用してほしい。敢えて、保護者の皆様に申し上げておきたい。たかが送迎、されど送迎である。