2022/08/21

最近の読んだ本から

お休みのひと時をいかがお過ごしだろうか。本日は、休暇中に読んだ本の中から、今年度の芥川賞作品「おいしいごはんが食べられますように」の読後感をお話ししたい。雑誌に掲載されたものを読んだ。

ある職場におけるひとりの男性社員とふたりの女性社員の3人を中心に物語は展開される。ひとりの女性社員の視点から、時には男性社員の視点から、職場の様子や人間模様が食べ物を絡めながら描かれている。特に三角関係が描かれているというものではないが、それも行間からは見て取れなくもない。

自己発見、人生観、社会性、国家観とでも言おうか、そういった人間の本質的なテーマとはかけ離れたところで物語は推移する。この小説をひとことで言い表せば「職場アルアル」。この6文字で言いきれるような、そんな印象だった。

まだ30代前半の若い作家なので、これからなのだろうけれど、どこか物足りない。偉そうに言うつもりはないが、芥川賞ってこれでいいの?きっと商業ペースにある程度乗せていかないといけない大人の事情もあるのだろうけれど。

ちょっと生意気言ってしまったが、そんな感想でした、ハイ。