2022/09/14

自家用車の送迎に関して

週の半ばを迎える。本日は自家用車での保護者の送迎に関して、少しお話ししたい。1学期に一度、保護者の皆様に「公共交通機関」での生徒の登下校をお願いした。もちろん社会情勢として、コロナリスクが横たわっているということは理解している。

それ以降、自家用車での送迎件数は20%ほど減少した。しかしながら、毎朝100台前後の自家用車での送迎が続いているという現実は存在する。いかがだろうか?コロナリスクの拡大解釈で、我が子の「自律」機会を、保護者が侵害してはいないだろうか。

「学校には『公共交通機関で登下校する』ということは、当たり前のこと」である。知らず知らずのうちに、簡便さに保護者の精神までもが麻痺してしまい、子どもと親のもたれ合いが恒常化してはいまいか。

我が子が遅刻しそうなら、遅刻させればいい。「学校は社会に出るための訓練の場」。会社勤めに毎朝、保護者が送迎することはなかろう。そんなことで通用するはずもない。学校への送迎でしか、子どもとの信頼関係が築けないのなら、そのこと自体を反省すべきなのではないか?と言えば、言い過ぎか?

未来の厳しい現実を前に、少しでも子どもたちに社会訓練の場を提供することは、本校の教育の大きな柱。18歳の進路チャレンジも然り。人は足りないところ、至らないところから、自分で考えて、自分で知恵を生み出す。人生の先輩が、若輩者に何もかも満たしてあげることが、正しい選択だとは限らない。

たかが自家用車送迎、されど自家用車送迎。ご一考願いたい。