2022/11/09

ある中学生たちとの会話

本校の前庭にある通称「ゼルコバガーデン」が新装した。本校関係者の方のご寄付により、精錬されたつくりへと装いも新たになった。レモンやオリーブの植樹もされている。その様子を見ていた、中学生との朝の会話。

「いまみんな、熱心にレモンの木を見ていたけれど、興味あるのかな?」と、中学生に絡もうとする校長。
「はい、まだ青いけれど、これから黄色くなるのかなあって、みんなで話してました」と、利発そうな中学生の切り替えし。
「校長先生、あっちにある木は何ですか?」と、レモンとは違う右手の木を指さしての素朴な質問。
私が答えようとすると、すかさず別の仲間が、
「あれは、オリーブやんか。ほら、イタ飯とかにも使われている……」と、ご説明。
「校長先生、ホントですか?」と確かめるさっきの生徒。

「そやねえ、あれはまだ実は小さいけれど、イタ飯でよく見かけるオリーブの木やねえ」と、かぶせる校長。
「へえ、じゃあ大きくなったら、オリーブの実を摘み取りたいなあ」という素直な声に、
「ええでエ、もうちょっとしたら、オリーブの実を摘み取ったらええねん!きっと美味しいわ」と、悪乗りする校長。
しばしの沈黙。本当にそんなことしていいのだろうか……という中学生の良心の戸惑いと沈黙。
そして、
「知らんけど!」と、付け加える校長。

沈黙が破れ、大爆笑と共に、子どもたちはご納得顔で校舎内に消えて行った。

うけた!と満面の笑みの校長。昔は「な~んちゃって」だったような。今は「知らんけど」なんやなあ、と時代の移ろいを感じながらも、中学生と会話できた満足感に浸る校長。トホホホホ。