2026.02.28

【校長通信】 「好き」を貫いた先に ― 世界で活躍する卒業生との再会

昨日、たいへん嬉しい再会がありました。
本校の卒業生が来校してくれたのです。実に約25年ぶりの再会でした。

在学中から動物が大好きだった彼は、現在、世界各国の動物園を巡りながら、それぞれの歴史や社会的役割、展示のコンセプトづくりなどに携わる仕事をしています。動物園そのものを「どう在るべきか」という視点からプロデュースしていると言ってよいでしょう。おそらく日本では、同じ分野で生計を立てている人はほとんどいないのではないかと思います。

彼の話を聞いて改めて感じたのは、専門性の高さだけではありません。世界中の人々とつながり、文化や価値観の違いを理解しながら信頼関係を築いてきた、その人間的な厚みです。そして、動物園の大切な役割の一つである「教育」の分野においても、確かな貢献を重ねていることに、校長として大きな誇りを感じました。

せっかくの機会でしたので、中学3年生のクラスで話をしてもらいました。生徒たちは最初から最後まで目を輝かせながら耳を傾けていました。

「動物園の役割は四つあると言われていますが、何か分かりますか?」

彼の問いかけに、生徒たちは真剣に考えます。
答えは、
・種の保存
・レクリエーション
・調査・研究
・教育
普段、何気なく訪れている動物園ですが、その背景にはこのような明確な使命があることを、私自身も改めて認識させられました。

さらに、日本で最初の近代動物園である 恩賜上野動物園 の歴史にも話が及びました。なぜ「恩賜」という言葉が付いているのか。その由来や時代背景に触れることで、動物園が単なる娯楽施設ではなく、社会や国家の歴史とも深く結びついてきた存在であることを 学ぶ機会にもなりました。

卒業生がそれぞれの道で力を尽くし、世界を舞台に活躍している姿を見ることは、教育に携わる者にとって何よりの喜びです。彼の姿は、生徒たちにとっても「好き」を突き詰めることの大切さ、そして世界へ踏み出す勇気を教えてくれたに違いありません。

再会に心から感謝するとともに、これからのさらなる活躍を応援したいと思います。