【校長通信】道は一つではない ― あの日の涙と、今の成長
額に汗をにじませながらも、どこか晴れやかな表情をしていました。その生徒が、ふとこんな話をしてくれました。
「一年前の併願合格者集合日、校長先生の話を聞いて、涙が止まりませんでした」と。あの日、私はどんな話をしただろうかと、しばらく思い返しました。確か、こんなことを伝えたのだと思います。
思うようにいかなかった結果かもしれない。しかし、これからの人生では、たとえ全力で取り組んだとしても、思い通りの結果が得られないことは何度もある。大切なのは「結果」そのものではなく、その過程で何を学び、どのように成長するかだ、と。
私は長年、数学を教えてきました。「数学は答えが一つしかない」とよく言われます。確かに答えは一つかもしれません。しかし、そこへ至る道筋は決して一つではありません。考え方も工夫も人それぞれです。人生も同じです。目標にたどり着く方法は一つではありません。もし思い描いていた道が閉ざされたとしても、「では、どうすれば解決できるのか」と問い続け、行動し続ければ、必ず別の道が開けます。そんな話を、あの日、私は伝えたのだと思います。
そして今、その生徒は入学後に気持ちを切り替え、自ら新たな道を見出し、目標に向かって懸命に努力を続けています。その姿は本当に素晴らしく、心から誇らしく思います。思い通りにならなかった経験を糧にできる人は、必ず大きく成長し、その先の人生へと力強くつなげていくと、私は信じています。
本校で、これからもどんどん挑戦してください。失敗を恐れず、自分の可能性を広げ、最高の学校生活を築いてほしい。そして、それぞれの夢を、自らの力で実現してほしいと願っています。
私はいつも皆さんを応援しています。そして、皆さんが存分に成長できる環境を、これからも整え続けていきます。今日、その時の想いを率直に伝えてくれたことが、何より嬉しい出来事でした。これからも、共に歩んでいきましょう。



