【校長通信】髪型に関する校則改定について
これまで多くの生徒から「2ブロック禁止の校則をなくしてほしい」という声が寄せられていました。この要望を受け、10月から校則の見直しが行われることになりました。
廊下で私に直接「この校則をなくしてほしい!」と訴えてくる生徒もいましたが、校長に直談判すればすぐに変えられるものではありません。やはり手順を踏み、生徒会を通じて意見を上げることが大切だと考え、そのように伝えました。実際に、生徒会から生徒指導部に話が届き、部内でも慎重に議論が行われました。
東京の都立高校ではすでに、この校則は「ブラック校則」として廃止されています。本校でも、LGBTを含む多様な時代背景を踏まえて検討が進められました。
その結果、これまで男女別に設けられていた髪型規定を一本化し、2ブロック禁止も廃止することになりました。ただし、これまでと同様に、品位を損なうような極端な刈り上げやアシンメトリーなどは引き続き禁止です。常識の範囲であれば許容される、という形に変わったわけです。
今回の改訂は、「生徒の学校生活を少しでも良くしたい」という声が形になった成果です。多くの生徒にとって、この規定の撤廃が望ましいと判断されたからこそ実現したのです。だからこそ、皆でこの学校をより良くしていくにはどうすればよいのか、自分たちの「学校」をどうしていくべきかを考えながら、日々を過ごしてほしいと思います。その思いを一人ひとりが持ち寄ることで、学校はさらに良いものになっていくはずです。そして、この学校の生徒として、ふさわしい行動とは何か。学校をより良くするために、自分にできることは何か。そのことを一人ひとりに考えてほしいと思います。
私は、廊下で出会う生徒には必ず挨拶するようにしています。最近では、多くの生徒がこちらから声をかける前に挨拶してくれるようになり、大変うれしく思っています。挨拶は、社会人として身につけておくべき基本的な習慣の一つであり、相手への気配りや思いやりの心の表れでもあります。
学校生活を通して、自分のことだけでなく、常に周囲の人にも心を配れる思いやりを育んでいける、そんな学校でありたいと願っています。