ワンダーフォーゲル部 秋の高野山を散策
11月9日(日)、ワンダーフォーゲル部は高野山へハイクに出かけました。中学1年生から高校2年生まで、総勢約30名の参加でした。夏の間は活動をお休みしていたため、秋に入ってから2回の実施を予定していましたが、天候に恵まれず中止が続いていました。今回はあいにくの雨予報でしたが、「さすがに3回連続中止にはしたくない」ということで、安全面にも配慮し、登山ではなく高野山内の散策を行うことにしました。
高野山へは橋本駅から南海高野線で向かいました。橋本駅を過ぎると列車は山あいを縫うように走り、車窓からは紀伊山地の山々が迫ります。初めて高野山に向かう部員からは思わず感嘆の声が上がるほどでした。極楽橋駅でケーブルカーに乗り換え、標高が上がるにつれて木々が色づき、紅葉への期待がいっそう高まります。
この日は標高約1000mの高野山にしては比較的暖かく、雨の中でも快適な散策日和でした。世界遺産・金剛峯寺を訪れる道中では、紅葉がまさに見頃を迎えており、しっとりとした雨に濡れた木々の彩りがいっそう鮮やかに映えました。部員たちはスマートフォン片手に、幻想的な風景を撮影しながら楽しそうに歩いていました。
昼食は高野山の入口にあたる大門の下でとり、その後は山内の最奥部「奥之院」まで散策しました。参道には織田信長や武田信玄など名だたる戦国武将の墓所が立ち並び、歴史好きの部員たちは興味深そうに見入っていました。苔むした墓石が雨に濡れて一層趣を増し、厳かな空気に包まれた参道を歩くうち、普段は賑やかな部員たちも自然と口を閉ざし、静かに手を合わせていました。
今回の活動には、ドイツからの留学生2名も参加しました。紅葉に彩られた仏教の聖地を巡る体験はとても印象的だったようで、翌日には「とても楽しかったです」と笑顔で話してくれました。
なかなか訪れる機会の少ない世界遺産・高野山で、日本の歴史と文化に触れた一日。雨の中ではありましたが、しっとりとした空気の中で自然と向き合い、仲間と過ごすかけがえのない思い出となりました。次回こそは晴天のもとでの活動を願っています。








