【校長通信】2学期始業式での訓話
1学期の終業式で、私はこんなお話をしました。
「昨日の自分を1としたとき、今日の自分をほんの少しだけ頑張って1.01にできたら、40日後にはどうなるか?」
覚えている人もいるでしょう。答えは「約1.5倍」です。毎日の小さな努力でも、積み重ねれば大きな変化につながる、というお話でした。
さて、この夏休みの40日間、みなさんはどう過ごしたでしょうか。
部活動や勉強に一歩踏み出せた人もいれば、生活習慣を整えようと努力した人もいるでしょう。思うようにできなかった人もいるかもしれません。しかし大切なのは、「自分はこの夏に何を積み重ねることができたのか」を振り返り、次につなげることです。
2学期は「一番行事の多い学期」です。
泉ヶ丘校では、文化祭、体育大会、クロスカントリー、陶器山クリーンプロジェクト、そして高2のみなさんには研修旅行と、大きな行事が続きます。
行事は楽しい思い出をつくるだけでなく、仲間と協力し、責任を果たし、困難に向き合うことで、自分を成長させる大きな機会です。どうか一人ひとりが全力で参加し、仲間とともに最高の時間をつくり上げてください。
そして同時に、2学期は「進学や将来について考える学期」でもあります。
高3にとっては基礎を固めつつ応用力を伸ばし、推薦・一般入試に向けた準備を本格化させる学期です。高2や高1にとっても、将来の進路を真剣に考え始める大切な時期です。中学生も、自分の将来について考えることは非常に大切です。夢や目標があると、日々の努力も積極的に行うことができます。もし将来のイメージがまだはっきりしなくても、まずは目の前の行事や勉強に「やらされるのではなく、自分からつかみにいく」姿勢を大切にしてください。
ここで、みなさんも知っている大阪・関西万博について触れたいと思います。
今年の万博は「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、世界中の国々や企業が集まり、未来の技術や持続可能な社会のあり方を示しました。会場には世界最大の木造建築「大屋根リング」が完成し、日本の伝統技術と現代技術の融合を世界に発信しました。また、1,000機のドローンによる光のショーや、60か国以上が参加した盆踊りなど、人々が力を合わせて作り上げる姿も話題になりました。
さらに、万博では「高校生向けEXPO教育プログラム」が実施されました。
生徒たちは、自分で課題を設定し、調べ、考え、まとめ、そして発表するというプロジェクト型の学びに挑戦しました。これはまさに、私たちが日々の学びや行事で目指している「自分で考え、自分で動き、仲間と協力して成果を生み出す力」と同じです。
今回の万博のように、世界中の人が協力して感動を生んだように、みなさんも仲間と共に何かを成し遂げる経験を積んでほしいと思います。
これからの2学期は、行事でも学習でも挑戦の機会がたくさん待っています。
うまくいかないことや失敗もあるでしょう。しかし、それをどう受け止め、どう立て直すかが、みなさんを本当に強く成長させます。
この夏に積み重ねてきた努力を土台にして、今日から始まる2学期を、自分を大きく伸ばす有意義な学期にしてほしいと願っています。