2026.04.16

【校長通信】問いから始まる探究へ ― 思考の構造を学ぶ講演会

4月15日(水)、これからの探究活動をより充実したものとするため、大阪公立大学より池田文人教授をお招きし、高校1年生を対象とした講演を実施いたしました。

講演では、私たちが日常的に行っている「考えて結論を導く」という営みについて、そのプロセスをあらためて言語化し、体系的にご説明いただきました。

普段は無意識のうちに行っている思考も、実は一定の手順と構造に基づいており、とりわけ「問いを立てること」の重要性、そしてその問いを深めていく

ために不可欠な論理的推論のあり方について、具体的に示していただきました。

また、探究を進めるうえで重要となる三つのフェーズ――理解フェーズ・予測フェーズ・方略フェーズ――があり、それぞれの段階において、

帰納推論・演繹推論・仮説推論といった思考が対応していることについてもご教示いただきました。
段階ごとに求められる思考の質や進め方が異なることを理解することで、生徒たちは自分が今どの位置にいるのかを客観的に捉え、次に何をすべきかを

見通す視点を得ることができたのではないかと思います。

本校の6年一貫コースの生徒たちは、中学3年時にPBL(課題解決型学習)を経験しておりますが、これまでは活動の中で手探りに進めていた部分も少なくありませんでした。本日の講演は、そうした経験を理論的に整理し、より質の高い探究へと昇華させる大きな契機となったものと感じております。

講演の最後には質疑応答の時間が設けられ、生徒自らが積極的に手を挙げて質問する姿が見られました。その姿からは、本日の学びを自分自身のものとして捉えようとする意欲が強く感じられ、大変頼もしく思いました。

これから始まる探究活動において、本日学んだ視点や手法を生かしながら、自ら問いを立て、考え抜き、表現していく力を着実に育んでいってほしいと願っています。

そしてそれが、大学入試はもちろんのこと、その先の人生においても主体的に道を切り拓いていく力へとつながることを期待しています。
今後も大学との連携を一層強化してまいります。生徒の皆さんには、こうした機会を積極的に活用し、自らの可能性に果敢に挑戦してほしいと願っています。
池田 文人 先生のプロフィール:
千葉県東金市生まれ。1989年3月に千葉県立長生高等学校理数科卒。1994年3月に京都大学理学部生物化学科卒。1996年3月に奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科博士前期課程修了。
修士(工学)。2000年9月に同博士後期課程修了。博士(工学)。1996年4月に(株)NTTデータ入社、2001年3月に退職。2001年4月に北海道大学高等教育開発総合センター・助教授、
2006年4月から高等教育推進機構/大学院理学院自然史科学専攻・准教授、2012年4月から脳科学研究教育センター兼務。2020年から教授。2023年3月に北海道大学退職。
2024年より大阪公立大学国際基幹教育機構/大学院現代システム科学研究科・教授。問いの評価と問う力の育成、問いの社会的共有による創発の場の形成に取り組む。